「ロータリー財団の組織と使命」
ロータリー財団は、1917年米国ジョージア州アトランタで開催された国際大会において、アーチ・C・クランフが「全世界的な規模で慈善・教育・その他の社会奉仕の分野でよりよきことをするために基金をつくろう」と提案したことに始まり、1928年国際大会でロータリー財団と名付けられ、1931年に信託組織となり、1983年に米国イリノイ州法の法令のもとに非営利財団法人となりました。ロータリー財団を構成する法人会員は国際ロータリーのみであり、ロータリー財団の正式名称は「国際ロータリーのロータリー財団」です。国際ロータリーと法的に組織は違っても、その目的・使命・活動は両者共に一緒にものです。従って、ロータリー財団は、国際ロータリー会長エレクトを含む理事会メンバーが推薦し、理事会が選出した15名のロータリー財団管理委員によって運営されます。国際ロータリー理事会と管理委員会は密接に連携を取り合い協力しています。管理委員のうち4名は国際ロータリーのパスト会長です。
「ロータリー財団の使命は、地域レベル、全国レベル、国際レベルの人道的・教育的・文化的交流プログラムを通じてロータリーの綱領とロータリーの使命を遂行し、かつ世界理解と平和を達成しようとする国際ロータリーの努力を支援すること」となっております。
「ポリオプラス」
ロータリーは1979年に初めてポリオのプロジェクトに携わりました。フィリピンの600万の児童にポリオの予防接種をするという5ヶ年の誓約でした。1985年に「ポリオプラス・プログラム」を設け、ポリオと共に、はしか、ジフテリア、結核、百日咳、破傷風の5つをプラスして同時追放を目的としているため、「ポリオプラス」と呼んでいるそうです。1995年規定審議会において、ポリオプラスの目標は西暦2000年までにポリオを一掃し、その後2005年までにポリオの撲滅を証明することが採択されました。しかし、もう少し時間がかかるようですが、ごく近い将来、永久にポリオが撲滅されるであろうと言われております。
「寄付」
1.年次寄付
年次寄付は、寄付の基盤であり、この寄付は使い道を指定することなく、ロータリー財団に寄付するもので、3年後に、地区の年次寄付総額の50%については地区がその使い道を決定することができます。
2.恒久基金寄付
基金への寄付は、投資され、その収益だけが財団プログラムの支援に使われます。恒久基金に少なくとも米貨1,000ドルを寄付した人はベネファクターの認証を受けます。
3.使途指定寄付
あらかじめ使い道を決めて寄付するものです。ポリオ・プラスがその代表的例です。
●大口寄付
年次寄付、恒久基金寄付、ポリオ・プラスの寄付の総額で1万ドルを超えますと大口寄付者となります。(累計で1万ドルに達していても、他の人から認証ポイントを受け取っていますと、その額を差し引きます。)
●遺贈友の会
生前、ロータリー財団に資産の一部を贈ると遺言することです。1万ドル以上の遺贈を約束しますと、遺贈友の会メンバーとなります。
●財団の友
年次プログラム基金へ毎年100ドル以上寄付する人のことです。
【認証のポイント】
個人の場合、1,000ドルを年次寄付または使途指定寄付をして寄付しますと、ポール・ハリス・フェローになります。さらに、200ドル寄付して累計1,200ドルになりますと、200ポイントの認証ポイントがつきます。
個人のポイントの他に、クラブのポイントというものもあります。マッチング・グラントを申請して、寄付しますと、申請クラブまたは地区にポイントがつきます。そのポイントを会員に譲渡することができます。
【シェア・システム】
年次寄付は3年後のプログラムの費用として保管しておきます。地区はプログラムを計画したり、奨学生を選考できます。この間、財団は、寄付金を投資して、管理、プログラム運営、寄付増進費用とします。その結果、寄付金は一銭も残らず3年後にプログラムに使うことができます。
以上が財団プログラムの概要ですが、1947年に最初の財団プログラムが実現し、それは高等研究奨学金と呼ばれるもので、1年目は米国・ベルギー・英国・フランス・メキシコ・中国の18人の若い人たちが選ばれ、他国でそれぞれの専門分野を勉強したそうですが、それ以降種々の変遷を経て、1957年に財団は財団活動に寄付した人々への感謝を示す手段として、ポール・ハリス・フェローの認証を開始。48年経過した。
2009年10月では、ポール・ハリス・フェローは世界で119万4433人に上り、1年間で約5万人の新ポール・ハリス・フェローが誕生しています。どうぞ、国際ロータリー財団の内容、目的とするところを理解いただき、協力していただきたいことをお願い致します。