事務局 〒879-1506 | |||
大分県速見郡日出町3904-6 | |||
医療法人 久寿会 鈴木病院 | |||
TEL : 0977-73-2131 FAX : 0977-73-2132 | |||
mail : jimu@suzuki-hp.or.jp | |||
会長 | 加 賀 山 茂 | ||
副会長 | 佐 藤 雪 | ||
幹事 | 秋 吉 尚 康 | ||
公共イメージ委員長 | 佐 藤 英 隆 |
例会日 | 火曜日 | 19:00 | |
会 場 | 日出町 | <ハイブリッドZoom例会> |
■出席報告 | 吉弘秀二会員 | ||
会員総数 | 16名 | ゲスト | 1名 |
会員出席数 | 11名 | ビジター | 0名 |
会員出席率 | 73.3%(11/15) | 出席者数 | 12名 |
前々回出席率 | (4月20日) 52.9%(9/17) |
修正出席率 | (4月20日) 55.6%(10/18) |
100%連続回数 | 0回 | 100%通算回数 | 375回 |
出席免除会員 | 山田滋彦会員 |
● メイクアップ | |
事前 | |
事後 | |
● 欠 席 | 河野健二会員、宮﨑仁史会員 奥村元一会員、佐藤貴代会員 山田滋彦会員 |
点鍾 | 19:00 |
ロータリーソング | 手に手つないで |
ゲスト | 児童家庭支援センターゆずりは 垣迫弘美様 |
ビジター |
日出RC会長 加賀山茂
子ども食堂の実現に向けて
十七条の憲法第1条の後半部分にある,「和の精神」を見事に表現した部分,すなわち,「上(かみ)和(やわ)らぎ,下(しも)睦(むつ)びて,事を論じるに諧(かな)うときは,すなわち,事理(じり)自(おの)ずから通(つう)ず,何事(なにごと)か成(な)らざらん。」を引用して,親睦を踏まえて,平和的な議論を通じて職業倫理の向上に努め,それらを前提にして,ロータリークラブの最も大切な奉仕活動を,青少年の奉仕活動に焦点を当てて行なおう,というのが,今年度の日出ロータリークラブ会長のテーマです。
そのことを,ホルガー・クナーク(Holger Knaack)RI会長のテーマである,「ロータリーは機会の扉を開く」を具現化した,上記の三色の扉を使わせてもらって,うまく表現することに努めました。
交通信号が赤,黄,青の三色を使っているのは,人間の脳は,この三色の色に即して,瞬時に判断が可能であるとの科学的な知識に基づいているとのことです。もしも,交通信号が,四色に増えていたら,瞬時の判断にためらいが生じ,交通事故が増える可能性があるのだそうです。
そこで,私は,会長の時間において,ロータリークラブの基本理念とか,重要用語を取り上げる場合には,いつも,この三色の扉を使って説明することを試みることにしました。
ロータリーの目的は,以下の四つにまとめられています。
第1:知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること。
第2:職業上の高い倫理基準を保ち,役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し,社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものとすること。
第3:ロータリアン一人ひとりが,個人として,また,事業および社会生活において,日々,奉仕の理念を実践すること。
第4:奉仕の理念で結ばれた職業人が,世界的ネットワークを通じて,国際理解,国際親善,国際平和を推進すること。
この四つの最終目標である国際平和の推進を全体の目標として取り出すと,残りを,日出ロータリークラブ会長のテーマである赤の「親善」,ゴールドの「職業倫理の向上」,青を「奉仕の理念の実践」として,三色の機会の扉としてまとめることができました。
(1) 青少年奉仕の出発点は食育
「衣食足りて礼節を知る」というのは本当である。居場所もない上に,空腹では学習する意欲すら生じない。勉強をしなさいという前に,子供の腹を満たしてあげねばならない。勉強しろというのは,その後の問題である。
(2) 人間の体は食で作られ,維持されている
従来は,食事は,人間の栄養源として捉えられてきた。しかし,現在では,食事に含まれるたんぱく質を中心にして,食事が人間の体のすべての部分を作り上げていることこと,すなわち,食事が人間の肉と血を作り上げていることが明らかとなって
したがって,子どもに食事を提供することは,直接に子どもの体を作ることに,間接的に子どもの心を育てることに貢献していることになる。
(3) 子ども食堂の運営はSDGsのすべての目標の実現に寄与する
子ども食堂を運営して,お腹を空かした子どもたちに食事を提供することは,SDGsの第1目標(貧困をなくそう),第2目標(飢餓をゼロに),第3目標(すべての人に保険と福祉を),第10目標(人や国の不平等をなくそう)に貢献する。それだけではない,子ども食堂に無料塾を併設すれば,第4目標(質の高い教育をみんなに)や,そこでの話し合いを通じて,第5目標(ジェンダー平等を実現しよう)にも貢献することができる。
さらに,子ども食堂の献立の材料を地域の産物に限定するならば,第14目標(海の豊かさを守ろう),第15目標(陸の豊かさも守ろう)にも貢献することができる。
そればかりではない,子ども食堂で育った子どもたちは,SDGsの精神を体現し,ゆくゆくは,SDGsのすべての目標を達成してくれるに違いない。
子ども食堂の運営は,次世代を担う子どもたちの誰一人も取り残されないというSDGsの最重要部分を実現する試みであり,ロータリークラブの青少年奉仕の中でも,もっとも重要な奉仕活動として位置づけられ,実践されるべきものと考える。
日出町の活用可能な資源として
ヒト:NPO・日出キッチンカー,帆足万里記念塾
モノ:南端小・中学校,HiCaLi2F,駅舎の利用
カネ:日出RC自己資金,ロータリー地区補助金
日出RCとしての活動
(1) 子ども食堂の開設(南端校舎,HiCaLiの2か所)
(2) キッチンカーの購入(中古車改造,運転手,料理人)
(3) 子ども食堂の運営(NPO法人・日出キッチンカー)
子ども食堂の実現後、期待される結果・可能性など
(1) 貧困世帯の子どもへの給食,無料塾サービス
(2) 食材(玄米おにぎり,味噌汁,番茶)の地産・地消
(3) 減塩・砂糖不使用の献立で,食品ロスをゼロに
今回のIMでは,子どもの貧困をなくすためのロータリークラブの支援策として,子どもの物理的な成長ばかりでなく,精神的な成長に欠かすことのできない,栄養のある食事を提供する方法について,特に,食品ロスをなくし,地産地消の精神に則った食材を使った献立(玄米おにぎり,味噌汁,番茶のみ)の子ども食堂を運営することを提案したい。
■ヒトの本質に迫る
・福岡伸一『できそこないの男たち』光文社新書(2008/10/20)
・福岡伸一『新版動的平衡1-生命はなぜそこに宿るのか(生命とは何か)-』小学館新書(2017/6/5)
■法律家の思考方法
・カイム・ペレルマン(江口三角訳) 『法律家の論理―新しいレトリック』木鐸社(1986)
・加賀山茂『現代民法学習法入門』信山社(2007)
■人間の尊厳
・ドナ・ヒックス(ノ・ジェス(監修), ワークス叔悦(訳))『Dignityディグニティ』幻冬舎
・大川繁子『92歳の現役保育士が伝えたい親子で幸せになる子育て』実務教育出版(2019/9/11)
・幕内秀夫『子どもをじょうぶにする食事は,時間も手間もかからない』ブックマン社(2019/10/10)
■オンライン教育
・石戸奈々子編『日本のオンライン教育最前線-アフターコロナの学びを考える』明石書店(2020/10/1)
■イエナプラン・モンテッソーリ教育
・リヒテルズ直子『今こそ日本の学校に!イエナプラン実践ガイドブック』教育開発研究所(2019/9/1)
・伊藤美佳=齋藤恵(マンガ)『マンガでよくわかるモンテッソーリ教育×ハーバード式子どもの才能の伸ばし方』かんき出版(2020/2/17)
・木村泰子『10年後の子どもに必要な「見えない学力」の育て方」』青春出版(2020/11/20)
■コロナ時代を生き抜く
・ジェレミー・リフキン(柴田裕之訳)『限界費用ゼロ社会-<モノのインターネット>と共有型経済の台頭-』NHK出版(2015/10/27)
・L・ランダル・レイ(中野剛志=松尾匡・解説, 島倉原=鈴木正徳・訳)『MMT現代貨幣理論入門』東洋経済新報社(2019/8/30)
・蟹江憲史『SDGs(持続可能な開発目標)』中公新書(2020/8/20)
・南博=稲場雅紀『SDGs-危機の時代の羅針盤』岩波新書(2020/11/20)
中津RC | 5月26日(水)の例会は協議の結果、臨時休会します |
別府東RC | 5月27日(木)の例会は休会します |
中津平成RC | 5月27日(木)の例会は12:30~ヴィラルーチェへ変更します |
宇佐RC | 5月27日(木)の例会はコロナ感染拡大を鑑みて休会します |
中津中央RC | 6月 1日(火)の例会は休会します |
6月 8日(火)の例会は休会します | |
6月15日(火)の例会は休会します |
臼杵德二会員(W): | 5月19日に73歳になりました。友達や生徒・家族によってそれぞれ御祝をして頂きました。まだまだ元気で頑張ります。 |
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日本は、貧困国でしょうか?
2015年9月、国連サミットにてSDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))が採決されました。この目標のひとつに「貧困」も定められました。世界的にも貧困問題に対する意識が高いということが言えます。(日本国内では平成27年に生活困窮者自立支援法が施行されました。)
世界第3位の経済大国でありながら6~7人に1人は貧困とされています、1人親家庭に限定すると半数以上が貧困状態です。
貧困を定義するには2つの定義があります。
『絶対的貧困』とは一般的に世界銀行によって定義されおり、購買力平均換算で1日1.90ドル(約200円)未満で生活する人々。全世界で約7.36億人、世界の4人に1人が絶対的貧困層に該当します。
『相対的貧困』とは一般的にOECDで定義されており、等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人数に平方根で割って算出)が全人口の中央値の50%未満の世帯員です。
アフリカの飢餓に苦しむ子供たちや、親のいないストリートチルドレンなどは『絶対的貧困』にあたります。日本の貧困は『相対的貧困』を指し、日本人の6~7人に1人が当てはまるとされています。
OECDのデータによると、日本の子どもの貧困率は42カ国中21番目に高いです。イギリスでは1999年にブレア元首相が「2020年までにイギリスの子どもの貧困を撲滅する」と宣言しました。その時のイギリスの子どもの貧困率は26%、ひとり親家庭の貧困率は49%。当時は日本の子どもの貧困率とほとんど変わりありませんでした。20年以上も前にイギリスでは子どもの貧困率が高いことが大問題になっていましが当時の日本ではまったく話題にも上りませんでした。日本で貧困が問題になり始めたのはリーマンショックの後の2009年からです。
昔は、みんな「日本は平等社会だ」と無邪気に信じていました。しかし「一億総中流」と言われていたのは70年代、つまり半世紀も前のことです。今は、日本が格差社会であることは既に露呈していて、さらにはそれを容認するようになってきました。
日本の子どもの貧困率はOECD加盟国の中で最悪の水準で1980年代から上昇傾向にあります。また「朝食を毎日食べていない」「運動習慣がない」「テレビや動画の視聴時間が1日3時間以上」「読書の習慣がない」「虫歯の本数が多い」「予防接種を受けていない」などの割合が若干多いです。
子どもの貧困問題の原因として3つ考えられます。
①親の収入
親が仕事をしていない・アルバイトなどの非正規雇用→給与が少ない→親が定職に就けるような仕組みが必要
(※)ワーキングプア
フルタイムで働いても、貧困線(年収は122万円)以下で労働する人々のこと。ワーキングプアには非正規雇用が多く、一所懸命働いても低収入。正規社員に比べて経済的格差があり、貧困層となってしまう労働者。
②ひとり親家庭の増加(未婚の母や離婚によるひとり親家庭の増加)
(※)内閣府「ひとり親家庭の離婚後の収入」によると、離婚後の養育費を支払っていない父親は8割以上であることがわかり、ひとり親家庭の貧困の原因の1つとされています。過去30年間(1985-2016年)で、母子世帯は1.5倍、父子家庭は1.1倍へ増加。ひとり親増加の内訳:30年間で、離婚母子が約20%増、未婚の母が約4%増。母子家庭の就業率:81.8% 内、就業者の52.3%は非正規雇用で、その平均年収は133万円
③(政治的な原因)子ども支援の予算が増えない
また日本によくみられる相対的貧困の問題点は
①見えにくさ
②社会からの疎外
③貧困の連鎖
④社会の損失 です。
貧困の見えにくさは、例えば、今の子どもたちは、経済的に恵まれていない家庭でもファストファッションでおしゃれをすることができたり、スマホも親が遅くまで働く母子家庭などでは連絡ツールとして必須だったりしますから、見た目には普通の子たちとなんら変わりません。(スマホは中学生になると学校生活を普通に過ごすための必須アイテムです)しかし修学旅行などのイベント時に困窮が露呈しやすくなります。これにより「いじめ、不登校、疎外感」が生まれ精神的ダメージを負います。さらに進学では県立高校にしか行けないや大学進学をあきらめる等がおこります。日本財団の分析で明らかになったのは、子どもの貧困を放置すると、将来的な社会的損失は40兆円超に達するとされています。子どもの貧困を放置すれば、その社会的損失をゆくゆくは社会全体で負担していかねばならないこと、つまり税負担の増加や公共サービスの縮小となることが避けられないです。子どもの貧困は他人事として放置してはならないです。
<私たちにできること>
・子どもたちを寄付で支援する
金銭・物品
・ボランティアに参加して子どもたちを支援する
プロジェクト参加・イベント参加・募金活動
・非営利団体で働く
継続的に子どもの育成を支援する活動・子ども食堂
・情報を拡散・多くの人に知ってもらう
子供の問題、課題を多くの人に知ってもらう・協力者を探す
・気持ちを馳せる
子どもたちに寄せる気持ちが、支援の可能性を広げます
それぞれの家庭にどんな事情があろうとも、生まれた環境によって子どもの将来が閉ざされることがあってはなりません。子どもの貧困は私たちの問題です。子どもたちのためにできることがたくさんあります。
ご清聴ありがとうございました