4つのテスト
事務局 〒879-1506
大分県速見郡日出町3904-6
医療法人 久寿会 鈴木病院
TEL : 0977-73-2131 FAX : 0977-73-2132
mail : jimu@suzuki-hp.or.jp
会長加 賀 山 茂
副会長佐 藤  雪
幹事秋 吉 尚 康
公共イメージ委員長佐 藤 英 隆

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例会日火曜日19:00
会 場日出町<Zoomオンライン例会>
■出席報告河野健二会員
会員総数19名ゲスト2名
会員出席数13名ビジター0名
会員出席率76.5%(13/17)出席者数15名
前々回出席率 (2月02日)
83.3%(15/18)
修正出席率 (2月02日)
83.3%(15/18)
100%連続回数0回100%通算回数375回
出席免除会員山田滋彦会員、上野公則会員
● メイクアップ  
   事前     
   事後     
● 欠 席 穴井伸一会員、奥村元一会員
佐藤貴代会員、田村  悟会員
上野公則会員、山田滋彦会員
点鍾 19:00
ロータリーソング 君が代、奉仕の理想
ゲスト 大分合同新聞日出支局長 吉止啓貴様
大分みらい信用金庫日出支店長 永井雅充様
ビジター  

会長の時間

日出RC会長 加賀山茂

第21回 異文化理解


はじめに

 これまでの会長の時間で,私は,ロータリークラブの基本的な理念について,「四つのテスト」の意味(第1回),「ロータリーの目的」の意味(第2回),「五大奉仕部門」(第3回),「公平とは何か」について,タクシーの相乗りの場合の料金の公平な負担について検討させていただき(第5回),画像 「微笑みを微笑みで返す」とか「いただいたら,お返しする」とかという共感脳の抱える「やられたら,やり返す」というジレンマ(第6回),偽りの親睦と四つのテストの関係(第7回),新型コロナウイルス感染症対策(第8回),善行とは何か(第9回),善行褒章とその基準(第10回),善行褒章基準の日独比較(第11回),子ども食堂(第12回),地方創生(第13回),コロナ禍における国民の三大義務の支援(第14回),機会の三つの扉の応用(第15回),前期の反省と後期の抱負(第16回),今年度後期の抱負と提案(第17回)では,Web例会の可能性について話し,前回には,日出ロータリークラブが,近隣のクラブに先駆けて対面とリモートを併用したハイブリッド例会を実現した意義,SDGsと日出ロータリークラブとの関係(第19回)について,そして,オンライン会議を介したのを契機に,Zoomの使い方(第20回)について話しました。
 そして,いずれの回においても,本年度のRI会長(Holger Knaack氏)のテーマである「ロータリーは機会の扉を開く」を活用させていただき,3つの扉の色に即して,赤い扉は,「親睦(和らぎ睦び)」として,黄色の扉は,「職業倫理の向上」として,青の扉は,「次世代への奉仕活動の実践」として整理させていただきました。
 今回は,吉止啓貴・大分合同新聞日出支局長の外来卓話が「ムスリム土葬墓地についての日出町の政策」ということですので,イスラム文化について,話したいと思います。


1.イスラム教の教義

(1) コーランを読み始めた時の印象

画像  最近,世界に通用する『子どものための法教育』という本を執筆する上で,必要に迫られてイスラム教の経典である『コーラン』を読んでみたのですが,読み始めてすぐに『コーラン』とは,神が預言者であり使徒であるムハンマド(マホメット)に直接語りかける,すなわち,翻訳者によれば,「直接神自身がマホメットにのりうつって,その口を借りて話しかけてくるその言葉をその時その場で記憶にとどめたものである」ということがわかりました。
画像  そして,コーランに記録された神の言葉は,「マホメットの口から流れ出るにしても,彼自身が一人称で語るということはいつの場合にも絶対にない。マホメットは,第二人称であり,話しかけられる相手である。」という点に「聖書」とは異なる最大の特色があることもわかりました。
 また,神は,マホメットに対してだけでなく,「時には神の言葉はマホメットを素通りして,直接信者たちに『お前たち』と呼びかけたり,なだめたり,すかしたり,喜ばしたり,脅したり,仲々面白い掛引きの妙を見せる」ことがあります。







(2) コーランを読み終わった時の感想

画像  コーラン(114章)を最後まで読んでみて,キリスト教の聖書との対比でコーランの特色は,以下のようにまとめることができると思います。
 第1に,コーランは,聖書のような使徒による神にまつわる物語ではなく,唯一神であるアッラーが最後の使徒であるムハンマドに教えを伝えるという形式を取っています。
 第2に,コーランの内容は,旧約聖書をそのまま確認するところから始まりますが,神は,ヤハウェ(エホバ)と同一のアッラーのみであり,すべての人は主であるアッラーに絶対的な服従を誓う奴隷とみなされています。
 第3に,モーゼやイエスも優れているとはいえ,使徒の一人に過ぎず,その点では,ムハンマドと同格です。
 第4に,コーランは,厳格な一神教という立場から,神の子という概念を否定しています。キリスト教は,イエスを神の子としているため,この点が,イスラム教とキリスト教とを区別する決定的な違いです。






2.埋葬文化の背景

(1) 現世と来世

 イスラム教においては,「現生」というのは,一瞬の夢のような出来事に過ぎません。これに比べて「来世」は永遠であり,そこでの生活(天上での生活)こそが,最も重視されるのです。
 来世での運命は,最後の審判の日(復活の日)に,死者を含めてすべての人がアッラーの下に集められ,現世の行為の正確な記録(天上の帳簿)に基づく公正な審判によって決定されます(第2章第26節,)。つまり,天国に行くか,地獄に行くかは,現生での行為に対する最後の審判によって決定されるのです(第39章第68-70節)。
 その意味でのみ,現生での行為が尊重されます。なぜなら,個人のすべての行為は,天上の帳簿に記録され(神に対しては,隠し事は一切できません),それに基づいて,天国に行けるか,地獄に落ちるかが決定されるからです。


(2)復活

 最後の審判の日に,すべての人は,墓に眠っていた人も含めて,天使に呼び出され(復活),アッラーの前で,天国に行くか,地獄に行くかの審判を受けることになります。
 すべての人が生前に何をしたかは,先に述べたように,天上の帳簿に書き込まれています(第34章第3節)。その帳簿に基づいて公正な裁きが行われるのですが(第39章第69節),そればかりでなく,引き出された人々の耳や目や肌までが,彼らの現世でして来た事を証言し出すのです(第41章第19節)。本人が,いくら悪事を一生懸命ごまかそうとしても,まさか自分の耳や目や肌に証言されては,どうにもなりません(同章第21節)。
 以上ことを踏まえるならば,イスラム教徒にとって,最も重要な最後の審判を公正に受けるためには,死後も墓に埋葬されていることが不可欠であることが理解できるのではないでしょうか。
 確かに,土葬は,衛生上の問題があるといわれていますが,そもそも土は,時間をかけて動植物の死体を肥料に変えて,農業生産を支えてきたのであり,死体を土に返す際に慎重な配慮をすれば,土壌汚染は起こりません。むしろ,火葬のは,長い時間をかけることなく,即時的に死体を処理するため,火葬の方が大気汚染を生じさせています。火葬場の建設に反対運動が生じている現実には理由があります。
 このように考えると,コロナ禍を助長する「三密」状態を受け入れている都市においては,土葬が条例等によって禁止されてもやむをえませんが,「三密」を避けている田園地帯においては,一方で大気汚染を生じさせている火葬を許容し,他方で土壌汚染を生じさせない土葬を禁止する理由はないと,私は考えています。
 天国に行くためには,死体が必要だと考えている人たちの宗教的な願望,信教の自由(憲法20条)は,一定の条件の下ではありますが,認められるべきではないでしょうか。


3.イスラム教徒との付き合い方

(1) 現世と来世

 イスラム教徒とのかかわりに関する手ごろな本を紹介します(飯山陽(あかり)『イスラム2.0: SNSが変えた1400年の宗教観』河出書房新社(2019/11/23)参照)。
画像  一般の日本人がイスラム教徒と関わる際に最も重要なのは,極力衝突や争い,面倒,不快といったトラブルを避け,できるだけ平和裡に共存する,ビジネスを成功させる,といった実利をとることだと上記の本の著者(飯山 陽)は考えています。それを目標と設定した場合には,次の四つの原則を厳守することが重要だと筆者は述べています。
①普遍真理(イスラム教の価値・論理)を争わない。自分から無宗教とは言わない。
②日本の憲法,法律等の国内法の順守を遠慮せずに徹底する。
③日本の常識(郷に入っては郷に従えを含む)を押し付けない。
④デッドラインを超えない。
  ・イスラム教で禁じられたことを行わない。
  ・結婚前提以外ではイスラム教徒の異性との交際はしない。
  ・婚約関係にないイスラム教徒の異性をデートに誘わない。
  ・イスラム教徒の異性とはたとえ仕事でも,
   物理的に二人きりにならない。
  ・イスラム教徒の異性には握手を含めボディタッチをしない。
  ・イスラム教徒の異性を凝視しない。
  ・イスラム教徒女性にバイクや自転車に乗ることを勧めない。
  ・イスラム教徒の前で婚姻関係のない異性といちゃつかない。
  ・安易にモスクに入らない。安易に「~のメッカ」という表現を使わない。
  ・モスクやイスラム教徒の多い場所に犬を連れて行かない。
  ・イスラム教徒の同性同士のキスや手つなぎを同性愛と勘違いしない。


4.参考文献

・飯山陽『イスラム教の論理』 新潮新書(2018/2/15)
・飯山陽『イスラム2.0: SNSが変えた1400年の宗教観』河出書房新社(2019/11/23)
・井筒俊彦(訳)『コーラン』〈上・改版〉岩波文庫 (2003/02/05)
・井筒俊彦(訳)『コーラン』〔中〕岩波文庫(1964/1/1)
・井筒俊彦(訳)『コーラン』〔下〕岩波文庫(2004/4/16)
・井筒俊彦『イスラーム文化−その根柢にあるもの』(岩波文庫(1991/6/17)
・牧野信也『イスラームの原点<コーラン>と<ハディース>』中央公論社(1996/11/30)


幹事報告

本日の予定
  • 外来卓話 大分合同新聞日出支局長 吉止啓貴様
    題目『ムスリム土葬墓地について』
本日のゲスト
  • 大分合同新聞日出支局長 吉止啓貴様
  • 大分みらい信用金庫日出支店長 永井雅充様
次週の予定
  • 3月 9日(火)休会
今後の予定
  • 3月16日(火)PETSの報告 奥村元一会長エレクトならびに地区大会を観ての報告
  • 3月23日(火)外来卓話 日出町議会議員 安部徹也様
  • 3月30日(火)休会
今週の配布物
  • 週報(第1713回分)
  • ガバナー月信 3月号
今週の回覧物
  • 地区事務所より『地区大会プログラム、大会決議案のお知らせ』のご案内
  • 別府東RCより『豊後大野・日出・別府東 3RC合同花見例会』開催のご案内
  • 地区事務所より『地区研修・協議会』のご案内
お知らせ
  • (*)第8回日出町小中学生善行表彰
     2月17日(水)日出小学校出席 加賀山茂会長、臼杵德二会員、宮﨑仁史会員、上野浩伸会員
     2月18日(木)豊岡小学校出席 加賀山茂会長、臼杵德二会員、宮﨑仁史会員、奥村元一会員
  • (*)3月のロータリーレートは、1ドル=106円
  • 会長エレクト研修セミナー(PETS)
     日時:3月 6日(土)13:00~17:00 Zoomを利用したオンラインセミナー
     出席:奥村元一会長エレクト
  • 地区大会(本会議)
     日時:3月14日(日)13:00~ネットライブ配信
  • 豊後大野・日出・別府東 3RC合同花見例会
     日時:3月25日(木)18:30~
     場所:ホテルサンバリーアネックス
  • 地区・研修協議会
     日時:4月18日(日)10:00~12:30 Zoomを利用したリモート開催


例会変更
宇佐RC3月 4日(木)の例会は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、休会します
 3月11日(木)の例会は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、休会します
 3月18日(木)の例会は通常例会(12:30~米沢観光園)です
 3月25日(木)の例会は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、休会します
中津中央RC3月 9日(火)の例会は休会します
 3月16日(火)の例会は休会します
 3月23日(火)の例会は休会します
 3月30日(火)の例会は休会します
大分臨海RC3月15日(月)の例会は休会します
 3月29日(月)の例会は休会します
湯布院RC3月16日(火)の例会は休会します
大分RC3月16日(火)の例会は休会します
大分中央RC3月16日(火)の例会は休会します
大分城西RC3月17日(水)の例会は休会します
大分東RC3月18日(木)の例会は休会します
別府東RC3月25日(木)の例会は合同花見例会のため、18:30~ホテルサンバリーアネックスへ変更します
中津RC3月より例会場が変わります 新例会場「ヴィラルーチェ」

委員会報告

日出町小中学生善行表彰について 宮﨑仁史会員

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今週の週報に掲載されておりますが、今年の日出町小中学生善行表彰が無事終わりました。
今年は校長会の要請で出席者は4名までと変則的な表彰式となりましたが、ご出席された会員様にはお疲れさまでございました。



ニコボックス

加賀山茂会長(T): 私の誕生日にクラブよりお花を頂きました。ありがとうございました。
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秋吉尚康幹事(W): 妻の誕生日にお花を頂きありがとうございました。
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石和桂子会員(W): 明日は私の誕生日です、1日早いですがニコボックス致します。花精さんから綺麗なお花が届くのを楽しみにしています。
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臼杵德二会員(W): みらい信金の田中支店長の栄転と永井支店長の新任の祝いとしてニコボックス致します。
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佐藤英隆会員(W): 田中支店長の栄転を祝して、また時間があったらゴルフをしましょう。
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今回は南畑地区の山中で進むムスリム専用の土葬墓地の整備計画についてお話ししたいと思います。
この話は同様の墓地が神戸市以西にないとのことから、全国的にも注目が集まっています。計画している宗教法人は、住民からの反対意見も出るなか、現在も許可申請に向けて、町との協議を進めており、その結果は出ていません。先ほどは加賀山会長のほうから、イスラム教について詳しくご説明がございましたので、今回は、こと日出町での計画について、これまでの経緯と課題を整理しながらお伝えします。地域としてどのようにすべきか考えるきっかけになれば幸いです。

①経緯
まずは経緯について、
2018年秋ごろ、計画を進める別府市の宗教法人が墓地設置の許可権者である日出町に計画を相談。
 →通常、遺体は母国に移送して土葬しているが、日本国籍を取得した場合は死後に移送できず、土葬の墓地が必要となります。これまでは、九州のムスリムの土葬は別府市南部の山中にあるキリスト教墓地が引き受けてきましたが、スペースに余裕がなくなりました。日本は火葬が中心のため、なじみの薄い土葬について地域住民の理解を得るのが難しい現状があり、場所探しは難航。そこで、教会はキリスト教修道院で既に土葬が実施されている同町南畑を適地と判断し、町に相談後に現在の予定地を取得しました。

その後、宗教法人は町に相談しながら、条例に沿って計画の申請に向けて動いていきます。
 →そもそも日本では土葬を禁じていません。日出町の条例は設置者に対し、墓地から一定範囲内の土地所有者や住民、隣接区の代表者へ説明するよう求めています。予定地周辺に住民はいないものの、高平区が近隣区にあたることから、法人は2019年5月に区長から承諾をもらいました。

その後、町は宗教法人に住民説明会をするよう助言。2020年2月から複数回、説明会を開いてきました。そこで、住民の反対感情が顕在化。町議会の6月定例会で地元に住む町議が一般質問でこの話題を取り上げました。

ここから報道が過熱。
墓地計画に賛成、反対両方から署名が提出されるなどの動きもあり、現在は許可申請に向けた協議が進んでおり、町の判断に注目が集まっています。


②それぞれの主張
教会
→土葬は日本も昔はしていた。シカやイノシシも山中では亡くなっているのに、人間だけが汚染するというのは差別ではないのか。町の助言通りにこれまでも進めてきたのに、いつまでたっても許可が下りない。対応には不信感が募る。

住民
→ほかの土葬墓地のある自治体では、環境汚染の被害が出ていないというものの、絶対に被害がないという保証はない。農業用や飲料水の水源池がくにあり、もし汚染されることがあれば死活問題。なじみのない人たちが来ることでどのような風評被害が発生するかもわからない。

日出町
→法を逸脱した判断はできない。現状、環境問題の可能性が高いとは言えず、いまは永続的に墓の運営ができるのか、慎重に審査する。

町議会
→住民の意見は聞き入れたいが、宗教差別と思われる発言は避けたい。国が外国人受け入れをしているのに、こと墓地においては各市町村に判断をゆだねるのはおかしい。あっせんや助言をすべき。

以上がこれまでの取材報告となります。今後も動向を注視し、地方紙として読者に分かりやすくお伝えできるよう努めていきます。

***
(鈴木会員よりの質問)
神戸市以西には無いとの事ですが神戸以北の墓地はどのようなものですか
(回答)把握しているのは8ヶ所あります。どの墓地も山中にあり住民トラブルは無い様子です。

(加賀山会長よりの質問)
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(回答)xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

(鈴木会員よりの質問)
お亡くなりになった際の手続きは役場等に対して特別なものがあるのでしょうか
(回答)亡くなったムスリムの方々は全て日本国籍を取得した人ですので死亡時の手続きは
    日本人が亡くなった時と手続等はなんら変わりありません。